新型うつ病の患者は褒めて伸ばして治す|うつに終止符を打つ

気分反応性の特徴

困っている医者

ホルモンバランスが大きく乱れることにより発症する、と考えられているところは同じであるうつ病と新型うつ病ですが、その症状にはさまざまな差が見られます。うつ病と新型うつ病はそれぞれが病気だと気づきにくく、またうつ病か新型うつ病かの差を見分けるのも難しいと言われています。そのため、それぞれの疾患の違いをよく知り、患者を適切な治療へとつなげることが大切です。
うつ病には見られず、新型うつ病の多くの患者に見られる性質のひとつに「気分反応性」というものがあります。

うつ病患者は、神経伝達物質の乱れにより気分をマイナスからプラスに戻すための思考回路が上手く働いていない状態にあります。つまり、一度嫌なことを考えてしまうとずっとその考えに取り憑かれてしまい、一日中気分が落ち込んでしまうのです。日内変動という性質により、患者によっては夕方付近になるとある程度気分がよくなることもありますが、基本的には気分の落ち込んでいる状態がずっと続きます。

対して、新型うつ病患者の場合は気分反応性という特性があります。気分反応性とは、その時の気分によって反応が変わってしまうというものです。そのため多くの新型うつ病患者は、自分の好きではないことややる気の起きないことに対しては憂うつな気分になり、自分の好きなことや興味のあることに対しては積極的になる、という特徴を持ちます。これは例えば、仕事中は辛くて落ち込んで全然仕事にならなかったのに、仕事が終わるといきなり元気を取り戻して遊びに出かけてしまう、といったケースが考えられます。

これは一見、ただの怠け者、あるいは仕事をサボりたいだけのように見えてしまいますが、れっきとした新型うつ病の症状ですので、見逃してはいけません。これをただの怠け者だと放っておいてしまうと、気分反応性はさらにエスカレートし、突然仕事を休む、勝手に途中で帰るなどの行動を起こすようになる可能性があります。
そのため、上記のような行動が見られるようなら、新型うつ病の可能性があるので、医療機関への受診を勧めましょう。会社に産業医がいるのであれば、産業医の面談にまわして仕事を休ませることも大切です。